超過利息返還請求権

請求権と最高裁判決

超過利息返還請求権(excess in-terest repayment claim)とは、利息制限法の上限金利を超過する利息を支払った場合、返還請求できる権利のことです。但し、貸金業規制法43条「みなし弁済」が適用される場合には、返還請求は認められていません。

利息制限法の上限金利については、利息制限法で「その超過部分につき無効とする」としておきながら、「前項の超過部分を任意に支払った場合、1項の規定にかかわらず、その返還を請求することが出来ない」と規定されています。一方、最高裁判所は昭和39年11月に、「債務者が利息制限法の制限を超える利息・損害金を任意に支払った場合でも、その超過部分は残存元本に充当される」という判決を出しています。

グレーゾーン金利

さらに昭和43年10月には、「債務者が利息制限法を超える利息・損害金を人気に支払い続けた場合、その超過部分を元本に充当し、計算上元本が完済になれば、その後に支払われた金額は返還を請求できる」という画期的な判決を出しています。これに対して、昭和58年、貸金業規制法の制定に当たっては貸金業規制法43条で超過部分の利息支払いについて、「みなし弁済」の規定を設け、返還請求権を否定しました。

過払い金請求へ

上記のように明らかな超過利息を支払っていながら、「みなし弁済」という解釈で泣き寝入りしましたが、昨今、支払い請求が認めらたことは記憶に新しいです。そして多くの方が。過去に支払った過払い利息を請求し、返還されています。

基本的に過去10年まで遡って請求が出来ますので、心当たりのある方は返還請求をされるとよいでしょう。ただ、自分でもできますが手続きが複雑になりますので、司法書士や弁護士等の専門家に依頼されたほうがよかかもしれません。ただ、その場合は手数料として2割〜3割程度の成功報酬をとられますのでよく検討されたほうがいいでしょう。

過払い金請求後の金融業界

グレーゾーン金利が違法と認定されたことから、全国で過払い金請求が巻き起こりましたが、その額は相当なもので大手であっても経営母体に深刻な影響を受けました。特に武富士に至っては過払い金請求がもとで経営破綻に追い込まれて廃業になってしまいましたし、現在でもアコムやプロミスといった消費者金融も支払い請求が続いています。

ただ、逆に言えばそれだけ多くの金利を取っていたことの裏返しで、長年にわたってぼろ儲けをしていたというわけです。だから何の遠慮も必要ないことは言うまでもなく、少しでも多くの過払い金を取り戻すべきです。

では、大手以外の中小クラスの消費者金融はどうなったかといいますと、このクラスの金融業者は大手と比較すると融資額が比較にならないほど小さいことから、それほど多くの過払い金請求を受けなかったようです。

しかし、元の資本も小さいことから過払い金請求によって廃業した業者も少なくありません。そして何よりも、それまで当たり前のように顧客からとっていたグレーゾーン金利が、以後取れなくなったことで、当然収益も期待できないことからそれを理由に廃業した業者のほうが多いようです。

以下は貸金業者の10年間の時代推移ですが、かなりの業者が廃業したか一目瞭然です。

消費者金融の推移

19/11/09 7:33:52